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スキルアップセミナー

「手指機能障害への作業療法Ⅰ」

 今年も白鳳短期大学の毛利陽介先生に手指機能障害について講義して頂きました。この分野は、毎年安定して参加者の見込まれるセミナーのひとつです。新入職の皆さんにとっては、必須の研修となりつつあります。ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

事業部セミナー ② 「神経難病患者に対するコミュニケーションのためのスイッチ作製セミナー」

 奈良県作業療法士会では、事業局アウトリーチ班の活動で、神経難病患者様の自宅に訪問し、主にコミュニケーション支援の活動を行っています。平成25年から実施している取り組みであり、定期的にこうした支援者向けの研修会を行っています。コミュニケーション機器の導入は簡単ですが、さまざまな課題解決が必須です。適切な支援を行なうためにも「環境」を捉える観察力は、支援者に必要となってきます。細かな症状を捉える技術しかり、ソフト・ハードの両側面を評価し、適切な支援に導くスキルが求められているのは言うまでもありません。今回は、そうした支援のあり方を序盤に行い、その後は評価に用いることができるツール、スイッチ作製のセミナーを開催しました。

 昨年も登壇して頂いた、ALS当事者でもあられる吉岡氏には、進行に伴う自身の身体や心情の変化について話して頂きました。呼吸困難により気管切開をされ、病気の進行の最中にある心情を語って頂くことは、非常にデリケートです。このような貴重な機会に恵まれ、吉岡氏には感謝の念に堪えません。「仕事をしたい」「社会に対して何ができるのかを考えることが今を生きる原動力になっているかもしれない」という言葉には、簡単には言い表すことの出来ない深いメッセージを感じています。おそらく、受講した皆さんの心に響く講演であったと思います。

 スイッチの作成では、皆さんハンダの取り扱いに四苦八苦しながら作製され、支援の第一歩を踏み出されたことと思います。思いの外、準備にてこずった研修会となりましたが、登壇頂いた吉岡様、同行して頂いたチーム吉岡の皆様、ご参加頂いた皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました。我々にとっても意味のある研修会となりました。

臨床実習指導者講習会 奈良

 PTOT学校養成施設指定規則及びガイドラインの一部改正に伴い、臨床実習指導者講習会が開催されました。奈良県士会としての運営は初の試みでしたが、参加者の皆様の力添えのおかげで、滞りなく運営することができました。ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

スキルアップセミナー

「地域における精神科作業療法(新)」

 今回も今年度の新ネタ、精神科領域シリーズの第2弾です。認定作業療法士になられた秋津鴻池病院の上嶋倫子に依頼し、精神科デイや訪問看護など地域における精神科作業療法の役割や支援について、ご教示頂きました。ご参加頂いた皆様、ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

スキルアップセミナー

「事例で学ぶ精神科作業療法(新)」

 前回のスキルアップに引き続き、今回は精神科領域の新ネタです。やまと精神医療センターの南先生にお願いし、統合失調症の特性、回復過程、作業療法について講義して頂きました。その実践として、面接やクライエントへの作業療法の説明、観察、実際の治療プログラム、治療構造等を紹介して頂き、学習することができました。検証するまでを実践とされる先生の作業療法のあり方は、どの領域においても通ずる臨床のあり方でもあり、今回も多くの学びを得た時間となりました。本日もご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

介護の日 2019

 今年もなら100年会館で「介護の日」が行われます。

 11月10日、是非お越しください。相談ブースでお待ちしております。

 

令和元年度難病医療相談事業

奈良県難病相談支援センター

「日常の生活行為で困ったこと」

 作業療法士によるリハビリ相談の任務で、難病相談支援センターに行って参りました。神経難病には、筋萎縮性側索硬化症や皮膚筋炎、多発性筋炎、球脊髄性筋萎縮症など、さまざまな疾患があり、我々医療従事者も診たことのない疾患も多々みうられます。そうした疾患を抱える患者さまや周囲におられるご家族様におかれましては、不安に堪えないことと思います。今回の相談では、在宅酸素の使用や住宅改修、在宅支援サービス、歩行補助具など、多岐に渡る不安事を聞くことができ、助言等させて頂きました。

 改めて作業療法士の認知度の低さを実感し、社会への啓発をどうするべきか考えさせられる機会となりました。今回、お招き頂いた保健師様、ありがとうございました。

 

事業部セミナー

「作業療法士に求められるエビデンスの構築~臨床疑問を研究疑問へ~」

 今年度初回の事業部セミナーは、現在の作業療法を牽引するひとりといっても過言ではない、大阪府立大学地域保健学域総合リハビリテーション学類作業療法学専攻准教授の竹林崇先生をお招きしました。CI療法や上肢機能への作業療法での論文執筆や各種講演に限らず、最近では共著も多く散見され、人材育成にも御尽力されている先生です。今回は、作業療法士が効果検証を行うための方法や注意点について、経験や事例をもとに具体的に解説して頂きました。対象者の目標を実現するためには、最も効果的な介入を作業療法士が選択(組み合わせ)して実践する必要があります。実践のエビデンスとなる先行研究やガイドラインの読み解き方、目標に応じたオーダーメイドの実践法まで、幅広くご教示頂きました。講義後には、参加者同士が残って議論する様子もみられ、その熱量からも先生のマインドが伝わっていることが感じられ、素晴らしい研修会となりました。ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

スキルアップセミナー

「臨床に求められる疼痛評価と対応ー作業療法士に求められる疼痛評価とは?-」

 今回も今年の新ネタです。標題のテーマについて、奈良県総合リハビリテーションセンターの田中先生に講義して頂きました。痛みの訴えに真摯に向き合うことは、OTが対象者に信頼されるために必要な課題でもあります。その対応次第では、対象者との関係性を気付くことも難しくなってしまいます。今回の講義では、痛みの理解と評価、そして事例紹介という流れで、大変スムーズに受講者も耳を傾けられる内容でした。目標の共有が大切と伝えられていましたが、近年作業療法士が用いる「合意目標」とほぼ同義と捉えられ、いかなる作業療法の導入においても有効となることを再認識した機会となりました。ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

スキルアップセミナー

「脳卒中患者の上肢運動麻痺に対する作業療法」

 中枢神経疾患患者への作業療法は、OTなら誰しもが学習しておく必要のある分野のひとつです。このテーマを、中和ブロック長となられた塩田先生(西大和リハビリテーション病院)に講義して頂きました。きめ細やかな段階付けと工夫された環境設定が実践できる作業療法士になるための術を、基礎知識の整理から実際の事例を通して惜しみなく提示して頂きました。急な天候の悪化で参加できなかった方もおられたかもしれませんが、また来年度ぜひご参加頂ければと思います。効果的にADL向上へ導くための技術が盛り込まれた必見の講義です。今回もご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

神経難病コミュニケーション支援 24 ②

 前回、自宅退院時には再度訪問をと伝えていたALS患者様宅へ、訪問して参りました。家人様が傍を離れると不安で仕方がないと仰られ、今回は拘縮のある手指でも握りが可能なスイッチを提供し、本人様の不安を軽減する手伝いをしてきました。翌日の連絡では、安眠・安心につながった様子で、ひとまず役目終了です。御同行頂いた保健師様、ありがとうございました。

現職者共通研修 「事例報告と事例研究」

 今回は、教育部管轄の現職者共通研修にお邪魔し、事例報告の講義をさせて頂きました。というのもOTにとって「事例報告」は、作業療法Skillを身につけるうえで、最も重要な課題であると考えているためです。事例をまとめることで、足りない評価や作業療法プロセスを振り返り、それを次に活かす。この繰り返しで、作業療法の臨床は磨かれていきます。指摘されることを嫌がらずに、事例報告の機会にチャレンジしてみてください。ありがとうございました。

スキルアップセミナー

「脳卒中患者の画像所見の読み方」

 今年も西大和リハビリテーション病院の北別府先生にお願いし、CTやMRI画像の基礎知識から事例の画像と症状理解、そしてその解説まで丁寧に講義して頂きました。画像の捉え方を学ぶことは、日々の治療戦略を立てるうえでも有効です。ぜひ、反復して学習して頂ければと思います。

 今回も会場準備から運営に至るまで、ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

第39回 近畿作業療法学会 in 兵庫

神経難病コミュニケーション支援 23 ③

 前回試みたAndroidスマホの外部ケーブル接続について、再度OTGケーブルを持参し、リベンジに伺ったのですが…。今回も撃沈で、全くスマホは反応してくれません。結局、iPadに移行することになってしまいました。スマホ機器の企業は、Apple社を見習ってアクセシビリティ機能をもっと充実させてほしいですね。今回も失礼しました。

スキルアップセミナー

「重度心身障がい児が地域で生活するための支援について」

 今回は、アイデル訪問看護ステーションの吉川景一郎先生に標題の講義をお願いしました。

 現在の小児在宅医療の制度や地域資源について、当事者やご家族の話を交えてご教示頂きました。長年の臨床経験に基づく、座位や立位支援の必要性やオーダーメイドの椅子作成などの支援、支援による変化を当事者やご家族に伝達する術など、いずれも説得力のある内容に魅せられてしまいました。さらに事業所での畑やプール、調理などの取り組みを写真を交えてご紹介頂き、さまざまな作業を体験することでいきいきとされている対象者の姿を拝見し、地域で実践することの意義を感じさせられる時間となりました。ご協力頂きました皆様、ありがとうございました。

神経難病コミュニケーション支援 24 ①

 ナースコールが押せなくなるのでは…という恐怖で不安を訴える方は、少なくありません。今回の訪問は、徐々に口頭でのやり取りが困難になってきているALS患者様です。不安が強く、本人の辛さとは裏腹に、周囲のご家族やスタッフは辟易しています。重度介護者を抱える家族やスタッフが陥ってしまう負のスパイラルに直面することは、大変つらいものがあります。我々にできることは、その不安を少しでも和らげることです。奈良県士会で活躍してくれている倉賀野OTが用いる「関節が5㎜動けばスイッチ操作はできる」という言葉を用い、実際に軽度のチカラと少しの動きで操作できる簡易なスイッチを手に取ってもらいます。「これやったら押せるわ」と安心されますが、次の課題はそのスイッチの適合を常に「だれがどのように」実践するかです。在宅では、この課題が常に付きまといます。訪問リハは、どうしても訪問看護優先で削られてしまいがちで、そもそも訪問リハの資源もまだまだ充足しているとは言えません。さまざまな課題はあるにせよ、ひとまず本人様ご家族様に安心して頂き、今後の経過に伴う支援のあり方を伝え、本日は終了です。今回も調整頂いた保健師様、施設看護様、ケアマネ様、ありがとうございました。

神経難病コミュニケーション支援 23 ②

 前回訪問時、話題になっていた透明文字盤の取説について、使用方法DVDをスタッフが確認できるよう持参しました。加えて、ご依頼のあった既存のAndroidスマホ操作について、外部ケーブルを試行するもスマホは反応せず…。次回に持ち越しとなってしまいました。メーカーや機種によって、OTGケーブルの反応が異なるのはいかがなものでしょう。お時間を頂いた本人様、ご家族様、失礼しました。

スキルアップセミナー

「急性期脳卒中の作業療法」

 前回に続き、今年の新ネタで急性期の作業療法について、奈良県総合医療センターの松岡剛先生に講義して頂きました。松岡先生は、急性期一本で認定OTを取得されている叩き上げのパワーのみなぎる方で、今後おおいに奈良県北和ブロックを盛り上げていってくれる期待の星です。

 内容は、脳卒中急性期の作業療法での支援の大切さやリスク管理のポイント、作業療法を展開していく上での評価や介入のポイントを様々なガイドラインや論文から根拠を示しながら御講義頂きました。急性期で勤務されている先生方にとっては理解を深める機会になり、そして他領域で勤務されている先生方においては、急性期にどのような視点から作業療法を展開されているのかを学ぶ機会になったことと思います。今回も御尽力頂いた松岡先生、スタッフの皆様、ありがとうございました。

神経難病コミュニケーション支援 23 ①

 今回の訪問は、レスパイト入院後に能力低下がみられるALS患者様について、ベッド上でスマホが活用できないかという依頼で訪問して参りました。熱心な関係スタッフさんに集まって頂き、まずは今後の支援のあり方について説明させて頂き、関わり方の統一など周知させて頂きました。

 訪問させて頂くとコミュニケーション支援はもとより、「環境」の調整が必要となることがほとんどです。ご家族も含め、スタッフの時間的マインド的裁量も含め判断し、どのような介助にするのが適切か考えねばなりません。一度の訪問ですべてが整うわけではありませんが、配慮しながら支援スタッフへの引継ぎを行っています。今回もお集り頂いた皆様、ありがとうございました。

第11回奈良県作業療法学会 & 一社奈良県作業療法士会 総会 & 懇親会

スキルアップセミナー 

「リスク管理と急変時対応」

 今年初回の新ネタで、標記の題で天理よろづ相談所病院の公文先生に講義をお願いしました。働くママとして、そして何より作業療法の臨床家として、急性期で尽力されており、尊敬の念に堪えません。

 講義は、リスクマネジメントについて、普段の臨床で遭遇し得うる意識障害、深部静脈血栓症、肺塞栓症、悪心・嘔吐時の対応、症状の捉え方から裁判例までご教示頂き、急変時の対応については動画もご用意して頂きました。45名を超える参加者が来場され、臨床に活きる講義となったことは言うまでもありません。ご多忙の中、ご準備頂いた公文先生、ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

神経難病コミュニケーション支援 22 ④

 帯電式入力装置(タッチセンサーS、フレキタッチ電極2クリップ式)が納品されたとの連絡を受け、セッティングに行って参りました。

 ベッド上背臥位で、右側のみベッド柵がある環境のため、ベッド柵にクリップ固定し、右口唇横に間隙1センチ未満程度に設定しています。こちらの環境は、他に呼吸器や吸引器などの電源を使用されるため、電源タップを多く使用されています。短いコードをいくつもつなぎ合わせ、他の物品に隠れ、電源が供給されているのかわからなくなっています。コミュニケーション機器の不具合の問い合わせで最も多いのは、コネクターの接続の有無、電源接続の有無があげられます。常にこうした接続を確認して頂くように伝え、本日の任務終了です。翌日、ご本人様より使用状況良好の旨、メールを頂きました。休日にもかかわらず、同席して頂いたケアマネ様、訪問PT様、ありがとうございました。

スキルアップセミナー2019開幕

「高次脳機能障害の基礎知識と治療介入」

 今年度のスキルアップセミナーが始まりました。今年の開幕は、天理よろづ相談所病院白川分院の前岡伸吾先生による高次脳です。内容は、基礎知識から臨床介入まで、動画も交えて講義して頂きました。ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

神経難病コミュニケーション支援 22 ③

 昨年、TCスキャンを導入された方から、コールスイッチの相談を頂きました。視線入力装置あるあるとして、常に眼前にPCモニターが配置される圧迫感があり、心的ストレスとなられることが時としてあります。レスパイト入院先で使用されていた帯電式の入力スイッチを、自宅でも使用できるようにとのことで、その評価と説明に伺いました。TCスキャンはキャリブレーションからセッティングまで、奥さま介助下のもと、概ね良好に使用されています。問題は、コールスイッチです。当然視線入力でコールできるのですが、TCスキャンを使用しない時、特に夜間はモニターを視界から外したい希望もあり、方法を検討することになりました。四肢は動かせませんが、顎関節の自動運動は保たれており、顎関節の動きでスイッチを押したいのですが、固定具の設定が不便と奥さまは仰います。本当は良くないのですが、カニューレと顎の間にプラケーススイッチを挟んでコールされています。特に夜間、コールが押せない恐怖感というのは、本人様にしかわからない世界です。在宅では危険を伴う方法も本人家族様の都合で、致しかたなく行われていることがあります。早急に帯電式スイッチの納品後、対応したいと思います。本日も同行頂いた保健師様、ありがとうございました。

バリアフリー展2019

 今年もインテックス大阪にて、バリアフリー展が開催されました。近畿の作業療法士による「生活の中のちょっと困ったこと相談」ブースの運営は、当初、大阪府士会のみで行われておりました。しかし、来場者が近畿全域から訪れることもあり、2010年からは近畿作業療法士連絡協議会にて運営を進めています。奈良県士会事業部は2014年から継続しており、毎年発達領域の作業療法士に協力を得て参加しています。今年も多くの参加者からの相談が得られ、相談ブースに立つ作業療法士にとっても実りある1日になったと思います。ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

2019年度 事業部活動

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